COLUMN

ーREPORTー 緑化オフィス見学ツアーに参加してきました!

パソナ・パナソニックビジネスサービス株式会社の「緑化オフィス見学ツアー」に参加してきました。

今回見学させていただいたのは、飯田橋にあるJINS「Think Lab(https://thinklab.jins.com/)」です。

2017年12月にオープンした「Think Lab」はJINS社が手がける会員制ワークスペースで、“世界一集中できる場所”をコンセプトに、パソナ・パナソニックビジネスサービス株式会社のオフィス緑化プロジェクト「コモレビズ=Create Operation MORE + Business」をはじめ、オフィス家具メーカーや照明器具メーカーなどが”集中力を高める仕掛け”を持ち寄って作り上げられた空間です。現在も様々な検証を続けながら進化し続けています。

施設の空間デザイン監修は藤本壮介氏。集中のためには、「ストレス」と「リラックス」の2つが共存している状態が重要であるという科学的根拠に基づき、両者のバランスを意識した「神社の仏閣の空間」をイメージした作りになっています。

ラボの入口から”神社の参道”を模した細く暗い通路を通り抜けると一気に視界が開け、空間に生い茂る”シュロチク”が目に入ってきます。(もちろん本物です!)さらに、頭上からは鳥の囀り、足元からは川のせせらぎ音、そして高野山に生えるコウヤマキの香りが漂い、まるで森林に身を置いたような心地よさに包まれます。

※説明によると、細い参道を通る時のやや緊張した気分から、一気に開放的なリラックス空間へ切り替わることが、その先の「集中力」を高めるために有効であるそうです。

コモレビズの3大要素は、「グリーン」×「サウンド」×「アロマ」。それぞれの分野のプロフェッショナルがオフィスの生産性を最大限に引き出すために工夫を凝らして空間をデザインしているそうです。

①グリーン

コモレビズではストレスを軽減する植物をデータベース化していて、”シュロチク”はストレスを軽減する効果がある植物として選定されています(植物によっては逆にストレスをかけてしまうものもあるとのこと)また、エビデンスに基づき、座席から見える緑視率を知的生産性やストレス低減に効果がある10〜15%になるように植物が配置されています(座席を基点に左右120°、前方5メートルの範囲)。

シュロチクはオフィスの間仕切りとしても配置されているので、空間全体を見渡した時の緑視率はもっと高いような印象を受けましたが、コモレビズでは独自のアルゴリズム(計算方法)により最適な量を決めて配置しているそうです。ただやみくもに多用すればよいということではないとのこと。

②サウンド

JVCケンウッド・ビクターエンタテイメントが開発した「KooNe」が取り入れられています。「KooNe」とは、ハイレゾ音源と呼ばれる人間の可聴範囲を超えた高周波成分を含む高音質・広帯域の自然音源と、優しく音が響く環境を作り出す”間接音響”で居心地の良い空間を創造する空間音響デザインソリューションです。

実際に聴いていると、音がどこから聴こえてきているのか音源の特定が難しいのですが、だからこそ本当に森林に迷い込んだような、自然と音が身体に染み入ってくるような心地よさを感じました。

③アロマ

上質な100%ピュアエッセンシャルオイルを用いてオフィス環境のニーズに合わせた空間をプロデュースしているそうです。「Think Lab」では高野山をイメージした香りの効果で、嗅覚からも神社仏閣の厳かな雰囲気を感じることができました。

このほか、「Think Lab」ではサーカディアンリズムに配慮した照明マネジメントによって体内時計の正常化を促し、睡眠の質を高めることで次の日の集中へとつなげる工夫や、KOKUYOの『ing』、PLUSの『Junior』、岡村製作所の『Cruise & Atlas』など思考目的に応じた椅子を複数導入するなど、集中力アップと知的生産性の向上を目的とした様々な仕掛けが取り入れられています。

会員には、JINSのメガネ型ウェアラブルデバイス『JINS MEME』が無料で貸与され、メガネに組み込まれているセンサーが、「瞬き」「視線移動」「姿勢」をデータとして読み取り“集中できているかどうか”を計測。『JINS MEME』が読み取ったデータは、スマートフォンの専用アプリと連携して自身の集中力をリアルタイムで可視化することができるとのこと。
また、施設内のいたるところに設置されているのが、円筒状の『NETATMO』。温度・湿度・気圧・CO2濃度などを計測できるIoTデバイスで、専用アプリからは設置された場のデータを見ることができ、「JINS MEME」と併用して自分が集中できる環境を客観的に知ることできるそうです。

関連記事一覧