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ーCOLUMNー インテリアの工夫でNEAT(ニート)を高める

昨今、様々な研究結果を通じて「座る時間が長いとさまざまな健康リスクが高まる」という認識が浸透し、立位の重要性が注目されるようになりました。海外だけでなく日本国内の企業でも、立ったまま仕事ができる「スタンディング・デスク」の導入が広がりを見せています。

先日、NEAT(ニート)という言葉を学ぶ機会がありました。

ニート・・・・仕事をしない若者のこと?と思われるかもしれませんが、今回ご紹介するNEATは、Non-Exercise Activities Thermogenesisの頭文字で、日本語訳では「非運動性熱産生」、つまり「運動ではない日常生活活動による消費エネルギー」を意味します。

身体活動は“スポーツなどの運動”と“生活活動”とに分けることができ、NEATは後者の”生活活動”によって消費されるエネルギーのことを指します。“生活活動”とは、日常生活の中で行う運動以外の活動、例えば仕事や洗濯・掃除・料理・階段昇降などの活動です。

一般的な人の消費エネルギーは、大きく基礎代謝(約60~70%)、NEAT(25%)、食事(10%)、運動(5%)に分けられ、基礎代謝に次いでNEATはエネルギー消費が高い。

つまり、日常的にスポーツなどの運動をする習慣がない人でも、日常生活の中でNEATを高める生活を心がけることで、身体のエネルギー消費が高まり、肥満の防止や脳卒中、心筋梗塞などのリスクを下げるといった健康づくりにつなげることができるのです。

2005年アメリカのサイエンス誌に「太っている人はやせている人に比べて、1日に164分間座っている時間が長い」といった研究が発表されているように、エネルギー消費量は、立っているだけで安静時より1.2倍、歩けば3倍にアップするそうです。つまり、NEATを高めるために座って過ごす時間を減らし、立位・歩行活動の時間を増やすことが健康のために有益と言えるのです。

仕事をリタイアした後など、自宅で過ごす時間が長くなった方々の日常生活に目を向けた時、例えば、キッチンをリフォームして「料理したい!」と思える環境に整えたり、こまめに掃除しやすい家具配置に変える、ハイテーブルの作業スペースをつくる・・など、インテリア(生活環境)の工夫によって日々の生活の中でNEATを高めていく可能性は色々と考えられるのではないかでしょうか・・・。

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